「みんなのみらい」では高齢化社会について問題を取り上げて参りましたが、
ここで少子化社会についても見ていきたいと思います。
高齢化と比例して起こっているのが少子化です。
逆に言えば、少子化が進んでいなければ高齢者の割合もそこまで大きくならず、
今のように高齢化社会などとは言われることはなかったかもしれません。
このような社会になってしまった要因は、
やはり1990年代初頭に起こったバブル崩壊からの経済の停滞です。
日本は30年間経済が停滞しているという言葉を聞いたことがあるという方は多いかもしれません。
そこから日本人の年収は上がることなく、
それに反比例するように物価やエネルギー資源などの生活コストが上がり、
経済的に困窮する時代が長らく続いています。
このあたりから結婚をする人が減少し、
結婚をしたとしても子供を産まない、産んだとしても1人、多くても2人など、
現在の少子化の問題へと発展するようになってしまいました。
そして、この問題が今の段階で顕著に表れているのが地方経済です。
この記事をお読みになっている地方に住まれている方の中で、
昔は賑わっていた商店街が今はシャッター街になっていると思われる方も多いことでしょう。
そもそも購買層の人口が減少していることに加え、
跡継ぎがおらずに店をたたむという問題が地方のあちこちで起こっています。
更に、この問題は税収で賄われている行政サービスにも影響します。
経済が停滞し、税収が減ってしまえば、当然のことながら行政サービスにお金が回らなくなり、
治安や環境の悪化はもちろん、災害の危険性や生活そもそもの低下につながってきます。
そういった環境悪化が更に人口減少に拍車をかけ、
地方経済は衰退の一途を辿ると言われています。
今まで近くにあったクリニックや病院が無くなってしまい、
一番最寄りの病院まで車で2時間くらいかかってしまう…ということも今後起こり得るかもしれません。
そんな中、地方の税収を少しでも上げようとふるさと納税が始まったのが2008年。
既に15年ほど経過する訳ですが、地方経済は今も衰退し続けています。
子供が減り、学校が減り、お店が減り、病院が減り…
かつての街の活気はいつになったら戻ってくるのでしょうか。
更に地球温暖化なども進み、今年(2023年)の夏のような酷暑になった場合、
高齢者にはかなり厳しい環境になってしまいます。
行政サービスが悪化すると、このあたりの生活保全の質も下がってしまうことは間違いありません。
生まれ育った地域から離れるというのはなかなか簡単なことではありませんが、
これからどう生きていくのかを考えるときなのかもしれません。
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